「サンダーバード」新型車両・683系4000番台登場

485系「雷鳥」の後継車両で、「サンダーバード」に使用される683系の新製車両が2008年12月14日に近畿車輛から金沢総合車両所へ甲種輸送されました。

約3年ぶりの製造となる今回の新製車両は、新たに4000番台を名乗り、681系量産先行車(現1000番台)以来16年ぶりの9両貫通編成、大阪側先頭車の貫通構造(貫通扉は準備工事)、シングルアームパンタグラフの採用、車体強度の向上など、これまでの683系よりもさらに改良されました。
外観の変化のほかにも、腰掛の改善による乗り心地の向上や女性専用トイレ・喫煙ルームの設置、車いす対応トイレの大型化、グリーン車にモバイル用コンセントの設置など、これまでの車両よりも快適性を向上させました。

今回出場した編成は、2009年6月1日より「サンダーバード」として営業運転を開始する予定です。

683系4000番台は、2011年春までに今回出場した編成を含めて108両が新製される予定です。

今回出場した編成

クロ683-4501

大阪側先頭車で1号車・グリーン車のクロ683-4501。
従来の流線型先頭車ではなく貫通型先頭車に変更されました(ただし貫通扉は準備工事)。
また、乗降ドアが金沢側から大阪側に変更となりました。
車内にはモバイル用コンセントが設置されています。
金沢側には洋式トイレと男性小便用トイレを設置しています。

サハ682-4302

2号車のサハ682-4302。
パンタグラフが設置されており、シングルアームパンタグラフを採用しています。
大阪側のデッキには喫煙コーナー、金沢側には男性小便用トイレと女性専用トイレを設置しています。

モハ683-5401

3号車のモハ683-5401。
車内にはトイレはなく、座席のみの構成です。

サハ682-4401

4号車のサハ682-4401。シングルアームパンタグラフを設置しています。
大阪側には乗務員室、金沢側には男性小便用トイレと車いす対応の洋式トイレを設置しています。
このため、金沢側の乗降ドアは車いすに対応したワイドドアになっています。

モハ683-5001

5号車のモハ683-5001。
車内にはトイレはなく、座席のみの構成です。

サハ683-4701

6号車のサハ683-4701。
大阪側には喫煙コーナー、金沢側には洋式トイレと男性小便用トイレを設置しています。

サハ683-4801

7号車のサハ683-4801。
大阪側には乗務員室、金沢側には男性小便用トイレと女性専用トイレを設置しています。

サハ682-4301

8号車のサハ682-4302(写真手前)。
パンタグラフが設置されており、シングルアームパンタグラフを採用しています。
仕様は2号車のサハ682-4302と差異はなく、大阪側のデッキには喫煙コーナーを設置しており、金沢側に設置している洋式トイレは2号車と異なり男女兼用になっています。

クモハ683-5501

金沢側先頭車で9号車のクモハ683-5501(写真奥)。
こちらは従来どおりの貫通型先頭車で、貫通扉もきちんと整備されており、12両運転にも対応しています。
車内にトイレはなく、座席のみの構成です。

甲種輸送の様子